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【病的運動不足】①実はヤバイ運動不足

病的運動不足という言葉は今まで使われたことはないはずです。
2024年6月現在、「病的運動不足」という言葉で検索をかけても「運動不足病」というようなページしかありませんのでおそらく私が言い始めた言葉だと思います。

病的運動不足とは医学用語ではありませんし、辞書にも載っておりません。

しかし、必要な言葉だと思います。

なぜなら、「運動不足」と言われても、大したことがないと感じるはずです。

私が病的運動不足と言えるような方を初めて見たときに感じたのは、この人にはもしかすると神経難病ではないかと感じました。
病院で臨床をしていた時の、脊髄小脳変性症の人の体幹の筋力や体の使い方に似ていると感じたからです。
しかし、検査をすると、それらの疾患の人に生じる神経所見を見つけることができませんでした。

話を伺っていくうちに、その方は1日の歩数が1000歩にも満たない生活を数年間送っているとのことでした。

私もはその人に体の状態を正確に伝えるために、「運動不足です」と伝えました。
そうしたところ「運動不足ね。はっはっは〜。」みたいな対応でそれほど危機感を抱いてもらえませんでした。

そのために、その状態を改善しようと思えるような言葉を考えたところ「病的運動不足」という言葉が良いのではないかと考え、使い始めました。

実際には、病的運動不足とは生活不活発病や廃用症候群などの言葉で説明するのが相応しい状態と言えるでしょう。
しかし、それらの言葉が高齢者を想定して使われていることや、該当する範囲、精神的な影響なども踏まえると、「病的運動不足」という言葉を使うことが望ましいと考えています。

病的運動不足とは何か?

病的運動不足を解説していくにあたって、まずは運動や身体活動という概念について理解していく必要があります。

厚生労働省による「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」によると、運動や身体活動について以下のように定義しています。

身体活動:安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴うすべての活動
生活活動:身体活動の一部で、日常生活における家事・通勤・通学に伴う活動
運動身体活動の一部で、スポーツやフィットネスなどの、健康・体力の維持・増進を目的として計画的・定期的に実施する活動
座位行動:座ったり寝転んだりして過ごすこと(例えば、デスクワークや、テレビやスマートフォンを見ること、車や電車・バス移動で座っているなどの行動)
※学術的には、「座位、半臥位(はんがい)及び臥位の状態で行われるエネルギー消費
が 1.5 メッツ以下のすべての覚醒行動」と定義されている。

この図を見てわかるように、身体活動の中に体を動かさない座位行動や体を動かす生活活動、スポーツなどの運動が含まれています。

ちなみにメッツというのは運動強度を評価するときに用いられる単位です。

座っている状態を1メッツ、歩く運動強度は3メッツとなります。

単に運動不足なのであれば、それは運動が足りていないというだけで、そこまで大きな問題ではありません。

問題なのは、日常生活上の活動がほとんど力が必要ない座位行動になってしまい、生活活動や身体活動が大幅に減ってしまうことです。

このような状態のことを病的運動不足といっています。

学術的な言葉では、生活不活発病や廃用症候群と呼ぶのが適切なのかもしれません。

しかしながら、それらの言葉は障がい者や高齢者を想定して使われており、仕事をしている現役世代を想定していないと感じるのです。

現役世代に生じる病的運動不足

普通に働い生活している人が、生活不活発病になることを想定していないと感じています。

もちろん一昔前までは、想定する必要がありませんでした。

引きこもりでもなければ、仕事をすれば通勤でそれなりに歩きますし、食事をするにも外に買い出しをして、料理をしてと、なんだかんだ活動していたからです。

何かをすると、1.5メッツは超えてきます。

座るか寝転ぶかして、テレビを見るだとか、動画を見るという行動が1.5メッツ以下の行動になります。

しかしながら、便利になった現代社会では、外に買い物に行かなくても、ウーバーイーツで食事は自宅に届きますし、Amazonで買い物も済ませることができます。

蛇口を撚れば、水も出ますし、ボタンひとつでお風呂も沸いてしまいます。

掃除に関してもロボットが済ませてくれたり、お風呂掃除も擦らずに終わってしまいます。

多少の運動不足でもお腹が出るくらいで、健康面への影響が少なかったのは、一定の身体活動・生活活動があったからです。

それが、フルリモートの仕事などの影響や便利になったおかげで、健康を維持するために必要な生活活動を下回るようになってしまったのです。

病的運動不足で起こること

次に病的運動不足で生じる可能性のあることについて考えていきたいと思います。
これは廃用症候群、生活不活発病などと共通する項目ですので、それについて見ていきたいと思います。

  • 心肺機能低下
  • 起立性低血圧
  • 消化器機能低下
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 脱水
  • 関節拘縮
  • 廃用性筋萎縮
  • 廃用整骨萎縮
  • 皮膚萎縮
  • 褥瘡
  • 静脈血栓症
  • うつ状態
  • 知的活動低下
  • 周囲への無関心
  • 自律神経不安定
  • 調節機能低下

これらの症状が起きるリスクがあります。

たかが運動不足と侮ってはけません。

病的運動不足の人に起きているのは、ただの運動不足ではなく、病気と言えるくらいの状態です。

このような状態をそのままにしておくと、いずれ急に動けなくなる日がやってきます。

小田桐 峻輔

小田桐 峻輔

理学療法士。日本理学療法士協会所属。 楽眠整体両国。病院、施設、在宅を経験し、眠りに悩みを抱える人が多いと感じる。身体と眠りの最適化をコンセプトにしている。

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